アイリスビューティークリニック
美容外科・皮膚科

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更新日:2026.06.23

マリオネットラインへのヒアルロン酸注入|原因・入れ方・難症例まで医師が徹底解説

ヒアルロン酸

口角の脇から、顎に向かってスッと下りる2本の線。鏡を見るたびに、あるいは写真に写った自分の口元を見て「なんだか不機嫌そう」「老けて見える」と感じたことはないでしょうか。笑っていないのに口角が下がって見えてしまう。これがマリオネットラインです。腹話術の人形の口元に似ていることが名前の由来です。

カウンセリングでよく聞かれます。「ヒアルロン酸を溝に入れれば消えますよね?」と。半分は当たっていて、半分は違います。ただ溝に注入するだけでは、かえって重たく不自然になってしまうことがあるからです。マリオネットラインは、意外と単純ではありません。

この記事では、マリオネットラインがなぜできるのか、当院で実際にどう入れているのか、他の治療とどう使い分けるのか、しこりや失敗への対処まで、私が普段カウンセリングでお話ししている内容をそのまま書きます。

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マリオネットラインとは

マリオネットラインは、口角の少し外側から顎へ向かって下りる線のことです。やっかいなのは、笑っていない無表情のときにこそ目立つという点です。だから不機嫌そう、疲れて見える、老けて見える、という印象につながりやすいわけです。

よくほうれい線と混同されますが、別物です。ほうれい線は小鼻の脇から口角にかけての線で、笑ったときに目立ちます。一方でマリオネットラインは口角から顎にかけての線で、無表情でも出ます。場所もタイミングも違うので、当然ながら効きやすい治療も変わってきます。

ほうれい線については別の記事で詳しく書いていますので、そちらが気になる方はあわせてご覧ください。

ほうれい線への即効・自然なヒアルロン酸注入はこちら

マリオネットラインができる原因

マリオネットラインができる原因

原因はひとつではありません。いくつかが重なって、あの線をつくっています。ただ、私が診ていて思うのは、原因には明確に優先順位があるということです。

主犯は、頬から落ちてくる脂肪と皮膚のたるみです。顔を支えている靭帯がゆるみ、皮下脂肪が下へ下がってくる。その境目に線が刻まれる。マリオネットラインで悩んで来られる方の多くは、これが正体であることが多いと考えています。だからこそ、溝だけを見ていても解決しません。

皮下脂肪の下垂と支持靭帯のゆるみ

残りは従犯です。口角を下に引っぱる口角下制筋(こうかくかせいきん)という筋肉の影響で、口角が下がって見えやすくなること。加齢で顎の骨のボリュームが減り、皮膚を支える土台が痩せてくること。そして紫外線や乾燥、喫煙、睡眠不足といった生活習慣も、皮膚の老化を後押しします。

こうした要因が脂肪・たるみに乗っかってくる。だから、まず原因のどれが効いているのかを見極めることが、治療の出発点になります。

Iris Beauty Clinic 院長 平井 聡一郎

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マリオネットラインの改善〜ヒアルロン酸注入による治療

マリオネットラインのヒアルロン酸注入

マリオネットラインに対して、ヒアルロン酸は有力な選択肢です。切らずに、その場で輪郭を整えられる。ダウンタイムも比較的軽い。ただし、製剤の選び方と入れ方を間違えると、かえって不自然になります。ここはきちんとお伝えしておきたいところです。

ヒアルロン酸の特徴

ヒアルロン酸製剤には、柔らかいものから硬いものまで、いろいろな硬さがあります。この硬さの違いは「架橋(かきょう)」という処理の度合いで決まります。簡単に言うと、製剤の粒子同士をどれくらいしっかり結びつけているか、ということです。

  • 柔らかいタイプ:目元や浅いシワなど、繊細な部位に向いています
  • 硬いタイプ:深いシワや輪郭づくりなど、土台を支えたい部位に向いています

マリオネットラインは、中くらいからやや硬めのタイプが活躍する部位です。当院ではジュビダームビスタ(ボルベラ/ボリフト/ボリューマ/ボラックス、いずれも厚生労働省の承認を受けた製剤です)を、部位と目的に合わせて使い分けています。私はジュビダームビスタの認定資格を取得しており、製剤の性質を理解したうえで選んでいます。

マリオネットライン治療の仕組みと効果

マリオネットライン治療の仕組みと効果

ここが、この記事で一番お伝えしたいところです。当院の入れ方の話をします。

さきほど書いたとおり、マリオネットラインが目立つ方は、脂肪や皮膚のたるみが原因になっていることが多いです。ここで溝を埋めることだけに集中すると、どうしても量を入れすぎてしまう。結果、顔が大きく、重たく見えてしまうことがあります。ヒアルロン酸では脂肪を減らせませんから、たるみの問題を注入で押し返そうとすると、無理が出ます。

そこで私は、下顎角(かがくかく=エラの角)あたりに土台をつくるように入れます。下から皮膚を支え、引き上げる方向の変化をつくる。溝そのものを埋める量は、最小限にとどめます。溝を消しにいくのではなく、土台から持ち上げて線を浅くしていく、というイメージです。

実際のところ、糸リフトや手術ほど劇的な変化が出るわけではありません。切らずにその場で自然に整える、というのがヒアルロン酸の立ち位置です。そこは期待値を合わせたうえで進めます。なお、顎が後退している方の場合は、顎を少し前に出すように整えると輪郭がすっきりし、軽い引き上げにもつながります。

ヒアルロン酸注入の症例はこちら

持続期間と繰り返し施術の効果

持続期間は、製剤や入れる部位によって幅があります。そのうえで、当院でこれまで注入してきた経験上は、1年半前後でだんだん馴染んで戻っていくのが、ひとつの目安です。

口元はよく動く部位なので、動きの少ない部位に比べると、やや早めに吸収される傾向があります。維持したい方は、1〜2年に1回くらいを目安に考えていただくとよいと思います。繰り返し整えていくことで、線が深くなりにくい状態をキープしやすくなります。

他の治療法との併用で、より確実なマリオネットライン改善を

他の治療法との併用によるマリオネットライン改善

マリオネットラインへのアプローチは、ヒアルロン酸だけではありません。原因によって、向いている治療が変わります。組み合わせたほうが自然に、無理なく整うことがよくあります。

  • 笑うと口角が下がる方:口角下制筋へのボトックスが向いています。今ある線を和らげつつ、これ以上深くしない予防にもなります
  • たるみがそれほど強くない方:糸リフトという選択肢があります
  • 手術は避けたいけれどたるみが気になる方:高周波(オリジオKISS)。引き締めながら予防も兼ねられ、30代以降の方に向くことが多い治療です

どれを選ぶか、あるいは何を組み合わせるかは、無表情のときと笑ったときの口元の動きを診て判断します。筋肉が効いているのか、たるみが主役なのか。そこを見極めてご提案します。

難しいケースと、その対処

対応に頭を使うのは、「手術は希望されないけれど、脂肪が多く、たるみもしっかり出ているタイプ」の方です。本来なら脂肪へのアプローチが効くケースなのに、それが選択肢から外れると、打てる手が限られてくるからです。

それでも、重たくならない範囲でヒアルロン酸を少量だけ補い、高周波で引き締めを組み合わせるなど、状態に応じて複数の方法を薄く重ねていきます。1つの治療で押し切ろうとせず、組み合わせで無理なく整えるのが、こうしたケースのコツです。

なお、ほうれい線の場合は、骨格が原因であれば鼻翼基部(びよくきぶ=小鼻のつけ根)への注入で比較的わかりやすく変化を出せることがあります。詳しくはほうれい線の記事をご覧ください。

Iris Beauty Clinic 院長 平井 聡一郎

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「自分にはどの治療が合うか」「マリオネットラインにいくらかかるか」を、診察してから判断材料をお伝えします。流れ作業のような対応ではなく、十分なお時間をいただいてお話を伺います。

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ヒアルロン酸注入の施術の流れと副作用・リスク〜安全性を最優先に

ヒアルロン酸注入の施術の流れ

当日の流れを、順を追ってお伝えします。

1. カウンセリング

まず、原因がたるみ・脂肪・骨格のどこにあるのかを診ます。ここが治療の設計図になります。お悩みやご希望もこの段階でしっかり伺います。

2. マーキング

どこに、どの深さで、どれくらい入れるか。注入する位置を確認しながら印をつけていきます。

3. 冷却

注入部位を冷やします。ジュビダームビスタにはリドカイン(麻酔成分)が含まれているので、痛みは比較的和らぎやすくなっています。痛みに弱い方には笑気麻酔(¥3,300)もご用意しています。

4. 注入

通常の針と、先端が丸いマイクロカニューレを使い分けます。マイクロカニューレは血管や神経を傷つけにくく、内出血や痛みを抑えやすいのが利点です。注入そのものは10〜20分ほどです。

ここで、当院のこだわりを1つお伝えします。口元への注入で、当院は基本的にブロック麻酔(広い範囲の感覚を麻痺させる麻酔)を使いません。理由は、万一、血管に関わるトラブルが起きかけたとき、痛みや異常を感じ取りにくくなってしまうからです。患者さんご自身が違和感に気づける状態を保つ。これを安全のための前提だと考えています。そのうえで血管の走行を確認しながら慎重に注入し、万一に備えてヒアルロニダーゼ(ヒアルロン酸を溶かす薬剤)を常備しています。

5. 仕上がりの確認

鏡を見ながら、その場で仕上がりをチェックします。左右のバランスや気になるところがあれば、遠慮なくお伝えください。微調整します。

6. アフターケア

注意点をお伝えして終了です。所要時間は初回でおよそ60〜90分。メイクは当日から可能です。

副作用とリスク

どんな施術にもリスクはあります。書ける範囲で包み隠さずお伝えします。

副作用・リスク内容・改善の目安
腫れ・赤み多くは軽度。数時間〜数日で自然に改善。
内出血まれに青あざが出る。数日〜2週間で改善。カニューレ使用でリスク低減が可能。
痛み・違和感注入部位が少し痛むことがある。数日で自然に治まる。
しこり・硬さ馴染むまで硬く感じる場合あり。数日〜数週間で柔らかくなる。
血管塞栓(非常にまれ)血管に誤注入すると皮膚壊死・失明の可能性があります。予防のため、解剖学的に危険な部位を避け、注入の深さを考慮し、むやみに多量の注入を行わないよう配慮しています。塞栓の疑いがある場合は、ヒアルロニダーゼで即時分解する必要があります。

この中で、頻度は低いものの最も気をつけるべきなのが血管塞栓です。危険な血管の走行を避け、注入の深さに配慮し、一度に多量を入れない。この3つを欠かしません。とにかく安全第一で臨んでいます。

しこり・必要量について

しこりの原因の多くは、量が多すぎること、そして注入が浅すぎることです。逆に言えば、入れる量と深さをきちんと管理すれば、多くは防げると考えています。私自身、適量を適切な層に入れることを徹底しています。

それでも気になるしこりができてしまった場合は、一度ヒアルロニダーゼで溶かしてから入れ直すのが確実です。当院ではヒアルロニダーゼを常備しているので、こうした溶解の対応も行っています。

必要量についてもお伝えします。溝に直接入れる量は、両側で1本(1cc)あれば十分なことがほとんどです。「それ以上入れないと埋まらない」というときは、溝そのものではなく、たるみや脂肪という別の原因が隠れているサインだと考えてください。たくさん入れれば良いというものではありません。必要最小限の量で、自然に整える。それを基本にしています。

予防とホームケア〜日常的なケアで効果を長持ちさせる

ご自宅でできるのは、基本的に「予防」までです。すでに刻まれた線をセルフケアだけで戻すのは、なかなか難しいというのが本当のところです。

1つ気をつけていただきたいのが、マッサージのやりすぎです。良かれと思って強く続けると、長い目で見るとかえって皮膚を伸ばし、たるみを助長してしまうことがあります。ほどほどにしてください。

予防として取り入れる価値があるのは、乾燥を防ぐ保湿と、紫外線対策です。スキンケアに何か足すなら、レチノール、ビタミンC誘導体、ペプチドあたりが配合されたものが目安になります。日々のケアは、治療で整えた状態を長持ちさせる土台になります。

よくある質問

マリオネットラインのヒアルロン酸注入によくある質問

Q1. 痛みはありますか?

製剤に麻酔成分が含まれているうえ、注入前に冷却もするので、痛みは比較的抑えられています。先端の丸いマイクロカニューレを使うことでも負担が軽くなります。それでも不安な方には笑気麻酔(¥3,300)をご用意していますので、遠慮なくおっしゃってください。

Q2. 施術時間はどのくらいですか?

注入そのものは10〜20分ほどです。初回はカウンセリングや診察を含めて、トータルで60〜90分ほどみておいてください。じっくり原因を診たうえで入れるので、初回は少しお時間をいただきます。

Q3. ダウンタイムはありますか?

大きなダウンタイムは基本的にありません。腫れや赤みが出ても多くは数日でおさまります。内出血が出た場合は数日から2週間ほどで引いていきますが、メイクで隠していただけます。日常生活を止める必要はほとんどありません。

Q4. 効果はいつ実感できますか?

輪郭の変化は、その場で鏡を見ながら確認できます。施術直後は少しむくみが出ることもありますが、数日から1〜2週間ほどで馴染み、より自然な仕上がりに落ち着いていきます。仕上がりには個人差があります。

Q5. 効果はどのくらい持続しますか?

製剤や部位によりますが、当院のこれまでの経験では1年半前後が目安です。口元はよく動くぶん、やや早めに吸収される傾向があります。状態を保ちたい方は、1〜2年に1回くらいのペースで考えていただくとよいと思います。

Q6. 失敗して不自然になりませんか?

不自然になる原因の多くは、入れすぎです。当院は溝を埋めにいくのではなく、土台から支える設計で、量を抑えています。それでも仕上がりが気になる場合は、ヒアルロニダーゼで調整やリセットができます。後戻りできる手段がある、という点はご安心いただける部分だと思います。

Q7. ダウンタイムを抑えるコツはありますか?

先端の丸いマイクロカニューレを使うことで、内出血や腫れを抑えやすくなります。あわせて、施術当日は激しい運動・飲酒・長風呂を控えていただくと、ダウンタイムが出にくくなります。メイクは当日から可能です。

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まとめ〜ヒアルロン酸でマリオネットラインを改善

マリオネットラインは、溝だけを見ていても解決しません。主犯は頬から落ちてくる脂肪と皮膚のたるみで、そこを読み違えて溝に量を詰め込むと、かえって重たく不自然になります。

当院は、下顎角に土台をつくって引き上げ、溝を埋める量は最小限にとどめる。そして必要に応じてボトックスや高周波を組み合わせる。同じヒアルロン酸注入でも、原因をどう読み、どう入れるかで仕上がりもリスクも変わります。気になる方は、まずご自身の原因がどこにあるのかを知るところから始めてみてください。

自由診療に関する必須記載事項

  • 施術名:ヒアルロン酸注入
  • 施術内容:ヒアルロン酸製剤を注入し、シワ・溝を目立ちにくくしたり、たるみを引き上げて輪郭を自然に整える施術です。使用製剤はジュビダームビスタ(ボルベラ/ボリフト/ボリューマ/ボラックス、厚生労働省承認)。
  • 費用(税込):1cc ¥72,000、2本目以降10%OFF(カウンセリング・処置代込)。笑気麻酔は¥3,300。
  • リスク・副作用:腫れ・赤み、内出血、痛み・違和感、しこり・硬さ、血管塞栓(皮膚壊死・失明など極めてまれ)等。
  • 施術時間の目安:約10〜20分(初回はカウンセリング等を含め60〜90分)。

ヒアルロン酸注入は自由診療(保険適用外)です。

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